5.6. キーボードの設定

GNOMEのパネルのデスクトップメニューから、設定アクセシビリティキーボードをクリックするか、GNOME端末などから以下のコマンドを実行すると、キーボード操作性の設定 (AccessX)gnome-accessibility-keyboard-propertiesが起動します。

$ gnome-accessibility-keyboard-properties

Alt-F1 で、パネル上のメニューを開くことができるので、Alt-F1Enter でも起動できます。

図 5.3. gnome-accessibility-keyboard-properties でのキーボードの設定

gnome-accessibility-keyboard-properties でのキーボードの設定

図 5.3. 「gnome-accessibility-keyboard-properties でのキーボードの設定」

警告

設定を利用する、有効にするには、最初に「キーボード操作性の機能を有効にする(E)」をチェックする(マウスでクリック、もしくはAlt-e)必要があります。その後は、設定変更が直ちに反映されます。

キーボード操作性の設定 (AccessX)の画面では、上部に 基本 フィルタ マウス・キー の三つのタブがあります。

5.6.1. 基本

「基本」タブでは、機能 と 項5.6.1.1. 「スティッキー・キー」項5.6.1.2. 「マウス・キー」 の設定項目があります。

5.6.1.1. スティッキー・キー

スティッキー・キーを有効にする(S) にチェックをつけると、Shiftキーを押しながら他のキーを押すといったような二つのキー、さらには三つのキーを同時に押すという操作を、それぞれのキーを順に押すことで入力可能にできます。

同時に押すという動作をサポートする機能です。

CtrlAltShiftなどのキーが対象となります。

たとえば、GNOME での「デスクトップを表示する」というショートカットキーは Ctrl-Alt-d となっていますが、スティッキー・キーを有効にすると、CtrlAltd と順に押していくことでできるようになります。

何かキー入力を行うと解除されますが、2回連続して押すと、ロックできます。

たとえば、Shiftabc と入力すると Abc となりますが、ShiftShiftabc の様に、Shiftキーを2回押すとロックされ、ABC のようになります。[17]

もう一度同じキー(この場合はShiftキー)を押すとロックを解除できます。

誤って Shiftキーを押してしまったときなどは、ShiftShift とさらに 2回押すと、2回目でロック、3回目で解除 となり、取り消すことができます。

5.6.1.2. マウス・キー

マウス・キーは、キーボードで、マウスのカーソルの移動、クリック、ドラッグといった動作を行える機能です。

マウス・キーを有効にする(M) にチェックをつけると、テンキーなどをマウスの代わりに利用できます。

リピート間隔(A) は、キーを何秒押し続けたらリピート(同じキーを繰り返し押すのと同じ動作)とするか、の時間を設定します。

速度(P) は、リピート時に、一秒間で何文字入力するかを指定します。

マウス・キーでは、入力した文字数が、カーソルをどれだけ移動させるか、ということになるので、マウスカーソルの移動速度を指定することとなります。

ここでは、マウスとして利用するキーだけが対象になります。一般のキー入力については、GNOMEのパネルのデスクトップメニューから、設定キーボードをクリックするか、GNOME端末などから gnome-keyboard-properties とコマンドを実行して、キーボードの設定gnome-keyboard-propertiesを起動して、設定してください。

5.6.1.2.1. マウス・キーの使い方

表 5.2. 「マウス・キーのキーバインド」 のように、1〜4, 6〜9 がマウスカーソルの移動、/ * - がボタンの切り替え、5 0 + がボタン操作になります。

表 5.2. マウス・キーのキーバインド

キー 効果
1 2 3 4 6 7 8 9 マウスカーソルを移動する
/ 左ボタンにする
* 右ボタンにする
- 中ボタンにする
Ctrl-5 アイコンを選択する、選択を解除する(「アプリケーションで開く」などのクリックした時の動作はしません。複数のアイコンを選択することができます。)
5 クリック(Ctrl-5で複数選択していた場合はまとめて処理します。)
+ ダブルクリック
0 マウスのボタンを押したままの状態にする(5で解除)
Esc ドラッグでの移動などのキャンセル
Enter 選択したものを開く(左クリックで開くのと同じ動作をします。Ctrl-5で複数選択していた場合は全て開きます。)

例 5.2. ファイルをキーボード操作でゴミ箱へ

上の図のような場合では、7でカーソルをアイコンのところに移動する、/で左ボタンにする、0でアイコンを選択(ドラッグ開始)、1 でゴミ箱に重ねる、5でドラッグの状態を解除する(ボタンから指を離すのと同じ)、といった手順で、ゴミ箱に入れることができます。

また、7-(右ボタンに切り替え)、5(右クリック)、v(右クリックのメニューのゴミ箱へ移動する(V))といった操作もできます。

7Ctrl-5(アイコンをクリックして選択)、Delete としてもゴミ箱に入れることができます。

マウス・キーだけではなく、キーボードの他のキーも合わせて使った方が効率よく作業できると思います。


5.6.2. フィルタ

5.6.2.1. スロー・キー

スロー・キーを有効にする(W) にチェックをつけると、一定の秒数キーを押し続けるまで、キーを認識しないようになります。

誤って他のキーに触れてしまっても、無視するという機能です。

5.6.2.2. バウンス・キー

バウンス・キーを有効にする(U) にチェックをつけると、キーを押した後、一定の秒数が経過するまで、同じキーを押してもキーを認識しないようになります。

誤って同じキーを何度も押してしまっても、連続して入力せずに無視するという機能です。

5.6.2.3. キーの切り替え

キーの切り替えを有効にする(N) にチェックをつけると、同じキーを繰り返し押すことで On/Off の切り替え(toggle) ができる、Num LockCaps LockScroll Lock といったキーを操作した時に、On になった時に 1回、Off になった時に 2回ビープ音を鳴らします。

5.6.3. マウス・キー

5.6.3.1. キー押下してマウス・ポインタを移動する間の遅れ

キーを押し始めてから何秒でマウスポインタを移動し始めるかを設定します。



[17] 一般的に、大文字を入力するという目的であれば、CapsLockキーが利用できます。