1.5. ユーザ登録

1.5.1. ユーザを登録するには?

Vine Linuxをインストールし、基本的な設定を終えたらユーザを登録します。rootユーザはシステム管理以外では基本的に使用しません。メールを読んだり、WWWページを見たり、プログラミングするときには一般ユーザで行います。

ユーザはユーザ名の他にユーザIDやユーザが所属するグループ、グループIDによって管理されます。ファイル/etc/passwd/etc/groupに記述されていますので、ちょっと見てください。

/etc/passwdでは、各項目は : で区切られています。各項目の意味は下記の通りです。

  • ユーザ名

  • パスワード : 暗号化されていたり、シャドウパスワードを用いる場合はxとなっています。

  • ユーザID : 一般ユーザは500以上の番号が用いられます。

  • グループID : ユーザが属するグループIDです。/etc/groupを参照してください。

  • 氏名 : ユーザの氏名をローマ字で入れておきます。

  • ホームディレクトリ : 一般に /home/user_nameに置かれます。

  • シェル : ユーザが利用するシェルを指定します。標準で/bin/bashです。

ユーザの登録には、useraddコマンドやUsers administration toolを用いることができます。 また、Webminを導入すれば、Webブラウザによるユーザ登録が可能です。 このマニュアルでは、useraddコマンドとUsers administration toolを用いたユーザ登録の方法を解説します。

パスワードに関する注意

パスワードには、単語や人名、誕生日、電話番号等他人が推定できるものを使用してはいけません。 銀行の暗証番号と同様に慎重に選んで下さい。小文字の他、大文字や数字を組み合わせると効果的です。

1.5.2. useraddによる登録

標準的なユーザの登録はuseraddコマンドで行うことができます。ユーザ名を指定して以下のように実行すると、ユーザを登録することができます。

# useradd user_name

/etc/passwdにユーザIDとユーザ名、ホームディレクトリの位置(/home/user_name)、使用するシェル(/bin/bash)が書かれます。また、/etc/groupにユーザが属するグループ(ユーザ名と同じ)が作成されます。ユーザIDや、ホームディレクトリの位置、属するグループ、使用するシェルなどを変更して登録する場合には、useraddコマンドにオプションを付けて指定することができます。詳細は man useraddで知ることができます。良く使われるオプションは以下の通りです。

-d home_dir    ホームディレクトリの指定 [/home/user_name]
-g group       ユーザのグループの指定   
-s shell       シェルの指定     [/bin/bash,/bin/tcsh,/bin/zshなど]
-u uid         ユーザIDの指定   [501などの整数やグループ名]

一般ユーザのグループには users (グループID 100)も良く使われます。例えば、ユーザ vineをグループ users で登録するには以下のようにします。

# useradd -g users vine

パスワードはユーザ登録後に passwdコマンドで設定します。ユーザ vineのパスワードを設定するには以下のようにします。

# passwd vine
Changing password for user vine
New UNIX password: (パスワード)
Retype new UNIX password: (パスワードをもう一度入力する)
passwd: all authentication tokens updated successfully         完了

1.5.3. Users administration toolによる登録

Users administration tool を使えば、グラフィカルユーザインターフェースを利用してユーザの登録が行えます。 ツールを起動するには、デスクトップメニューから、 システム管理にあるユーザとグループを実行してください。 この際、rootユーザのパスワードを尋ねるダイアログが表示されますのでパスワードを入力してOKをクリックしてください。

ユーザを追加するには、ユーザの追加をクリックします。 詳細については、Users administration tool付属のヘルプを参照してください。

1.5.4. idコマンドによる、ユーザ情報の確認

id コマンドで、ユーザIDとユーザ名、グループIDとグループ名、そのほかの所属グループIDとグループ名を確認することができます。

$ id ユーザ名

ユーザ名を省略すると、自分の情報を表示します。

たとえば root であれば次のように表示されます。

$ id root
uid=0(root) gid=0(root) 所属グループ=0(root),1(bin),2(daemon),3(sys),4(adm),6(disk),10(wheel)

1.5.5. groupaddによるグループの作成

グループの作成にはgroupaddコマンドを利用することができます。グループ名を指定して以下のように実行すると、グループを作成することができます。

# groupadd group_name

/etc/group にグループ名や、グループIDや、属するユーザ名などが書かれます。

作成したグループは groupdelコマンドで削除できます。

1.5.6. 補助グループへの登録

ユーザは、主グループ(プライマリグループとも呼びます、ユーザ登録時に登録したグループです)の他に、さらに複数のグループに所属することができます。 このグループを補助グループといいます。

usermodコマンドの -G オプションを利用することで所属する補助グループを設定できます。

# usermod -G group_name user_name

-G の後に、補助グループ名を指定します。

-G の後に、所属していないグループを指定するとそのグループに所属します。また、所属しているグループを指定しないとそのグループから除かれます。

複数の補助グループを指定するには -G groupA,groupB,groupC のように "," で区切って列挙します。

まず id コマンドで所属グループを確認します。

$ id userA
uid=505(userA) gid=100(users) 所属グループ=100(users)

userA は users という主グループに所属しています。補助グループには所属していません。

userA を A という補助グループに所属させるには次のようにします。

あらかじめ A というグループを作成しておきます。

# groupadd A

userA を A に登録します。

# usermod -G A userA

id コマンドで所属グループを確認します。

# id userA
uid=505(userA) gid=100(users) 所属グループ=100(users),508(A)

さらに他の補助グループ B にも登録するには次のようにします。

同様に グループ B も作成しておきます。

# groupadd B

すでに登録済のグループ名 A と 新しく登録する B をすべて指定します。

# usermod -G A,B userA

id コマンドで所属グループを確認します。

# id userA
uid=505(userA) gid=100(users) 所属グループ=100(users),508(A),509(B)

このとき

# usermod -G B userA

としてしまうと userA は 補助グループ B に登録されますが、補助グループ A から除かれてしまいます。

# id userA
uid=505(userA) gid=100(users) 所属グループ=100(users),509(B)

全ての補助グループから除くには、次のように '' もしくは "" を利用します。

# usermod -G '' userA
# id userA
uid=505(userA) gid=100(users) 所属グループ=100(users)

主グループだけになりました。