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6. インストール

インストールには4つのインストールクラスを選択できます.

カスタム以外を選択してインストールを行う場合は, 既存のLinuxパーティションは一旦すべて削除され, パーティションの設定, ハードディスクの初期化, コンポーネントの選択, インストールまでが自動的に処理されます. そのため, 自動的に設定される項目はスキッ プされます. 以下で説明する項目で自動的に設定される項目は読み飛ばして下さい.

注意:
インストールを行う前に, 必ず "/etc/" や "/home/" などのディレクトリのバックアップをとるようにして下さい.

6.1 fdiskによるパーティショニング

ここではfdiskを使用した場合について説明しますので, fdiskを使用しない場合は読み飛ばして下さい.

まずは, fdiskを使用するデバイスを選択する画面が出てきますので, fdiskを使用したいデバイスを選択して下さい. (図 6.1)


図 6.1 デバイスの選択

デバイスを選択すると, fdiskのコマンドプロンプトが出てきます. (図 6.2)次に示すのが, fdiskで使用する主なコマンドです.

m

簡単なヘルプを表示します

s

BSDディスクラベルを書き込みます

n

新規パーティションを追加します

d

パーティションを削除します

p

パーティションテーブルを表示します

l

既存のパーティションタイプを選択します

t

パーティションタイプを変更します

w

パーティションテーブルをディスクに書き込みfdiskを終了します

q

変更内容を保存せずに終了します



図 6.2 fdiskによるパーティショニング

既にSunOSなどで使用してないハードドライブの場合, まずは "s" コマンドを使ってBSDディスクラベルを書き込んで下さい.

次にパーティションを作成を行います. "n" コマンドで新しいパーティションを作成して下さい. スワップパーティションを作成する場合は, "t" コマンドを使ってパーティションタイプを "Linux swap" に変更して下さい.

終了するときは必ず "w" コマンドで書き込みを行ってから終了して下さい. そうしないと, 設定が実際に反映されません. 逆に "w" コマンドを使用しない限りは, 設定の変更が行われることはありません.

6.2 自動パーティショニング

カスタム以外のインストールクラスを指定して, fdiskを使用しなかった場合, 自動的にパーティショニングを行うかどうか, 選択する画面になります. (図 6.3)


図 6.3 自動パーティショニングの選択

自動的にパーティショニングを行った場合は, 全てのデータが削除されるので注意して下さい.

6.3 Disk Druidによるパーティショニング

fdiskを使用しなかった場合や, fdiskを使用した後, あるいは自動パーティショニングで手動のパーティションの設定を選択した場合は, Disk Druidでパーティショニングを行います. (図 6.4) ここでは, パーティションの作成, 削除を行い, 作成したパーティションをどこにマウントするかを設定します.


図 6.4 Disk Druidによるパーティショニング

既にパーティションが設定されている場合は, 現在のパーティションが表示されています. はじめから設定し直す場合は, 該当するパーティションを "削除" で消します.

新規にパーティションを作成するには "追加" を押します. ミニウィンドウが出ますので,(図 6.5) マウントポイントと大きさ(サイズ Mバイト単位), パーティションタイプ(Linux Native または Linux swap)を選びます.


図 6.5 パーティションの追加

既存のパーティションを変更するには, "編集" を押します. ミニウィンドウが出ますので,(図 6.6) マウントポイントとパーティションタイプ(Linux Native または Linux swap) を選びます.


図 6.6 パーティションの編集

複数のハードディスクがある場合は, 下にドライブの一覧がありますので, 編集したいドライブを選択して下さい.

Linuxには最低限, /(ルート)とスワップパーティションが必要です. 最初にスワップを設定したら, /は "DISKいっぱいまで使いますか?" をチェックしておけば, 最大容量を確保してくれます. その他, /, /usr, /var, /homeなどとパーティションを分ける場合でも, /homeを "DISKいっぱいまで" にしておけば, ここで半端な領域の調整ができるようになります. ここがよくわからない場合, /, /boot, /home とスワップパーティションを作成すると良いでしょう.

例を挙げると, /, /boot, /homeに分ける場合, /bootには16Mバイト程度を割り当てます. /には最小構成で約600Mバイト以上(フルインストールで1100Mバイト以上)必要です. /homeには残りを割り当てると良いでしょう. パーティションを分けるメリットは, バックアップ がしやすい, ディスク障害時に復旧しやすいなどがあります.

注意:
SPARCでは, 先頭パーティションをスワップパーティションにすることができません. 必ず, 2番目以降のパーティションにスワップパーティションを作成して下さい.

注意:
PROMのバージョンが古い場合, 大容量ハードディスクでは, Linuxを起動できなくなる場合があります. その場合は "/boot" に割り当てるパーティションを先頭の方に割り当てて下さい.

6.4 フォーマットするパーティションの選択

フォーマットするパーティションを選択します.(図 6.7) はじめて使うハードディスクの場合や, パーティションを切り直した場合は, 必ずフォーマットします. 既にデータが含まれている "/home" や "/usr/local" などは必ずしもフォーマットする必要はありません. フォーマットする場合は, /dev/xxxxのところにチェックマークを付けます. フォーマットする場合は, これまでディスクにあった情報が失われるので注意して下さい.


図 6.7 フォーマットするパーティションの選択

はじめて使用するディスクや信頼性に疑問がある場合には, "フォーマット中に不良セクタを検出する" をチェックして下さい.

ここではまだフォーマットは行われません. 実際にフォーマットが行われるのは, ソフトウェアがディスクにインストールされる直前です.

6.5 SILOの設定

Vine Linux/ix86ではブートローダにLILOを使用しましたが, SPARCではLILOを使用することが出来ません. Vine Linux/SPARCではLILOに良く似たSILOを使用します. ここでは, SILOの設定を行います.(図 6.8)


図 6.8 SILOの設定

ブートディスクの作成

ハードディスクから起動したくない場合や, ハードディスクからの起動に失敗した場合を考えて, ブートディスクを作成します. "ブートディスクを作成する" をチェックしておいて下さい. なお, ここで作成するブートディスクはインストールのためのものではありません. Vine Linuxインストール後, うまくハードディスクから起動できなかった場合は, このブートディスクから起動することで復旧作業を行えます.

SILOの設定

何らかの理由で, SILOをインストールしたくない場合は, "SILOをインストールしない" をチェックして下さい. 特に理由が無ければこの項目はチェックしないで下さい.

SILOは次の2つの場所にインストールすることができます.

マスターブートレコーダ(MBR)

他のオペレーティングシステムと共存しない場合, MBRにインストールするのをお奨めします. 共存する場合でも, MBRにブートローダが既にインストールされてない場合は, MBRにインストールするのが良いでしょう. SILOは他のオペレーティングシステムを起動することができます.

ブートパーティションの最初のセクタ

既に他のブートローダがインストールされている場合は, これを選ぶと良いでしょう. その場合は, お使いのブートローダでSILOが実行できるように, 設定しなければなりません.

"PROMエイリアスを作成する"をチェックすると, SILOをインストールしたディスクのPROMデバイスに対して, "linux" というエイリアスを作成します. これによりPROMコマンドラインから "boot linux" でSILOを起動できるようになります. さらに, "デフォルトの PROM ブートデバイスを linux に設定する" をチェックすると, PROMコマンドラインから単に "boot" とするだけで, あるいは自動的にSILOを起動することができます.

起動するカーネルにオプションを与えたい場合は, カーネルパラメータを設定して下さい. ここで入力したオプションは, 毎回起動時にカーネルに渡されます.

全てのブート可能なパーティションがリストされています. ブートラベルとデフォルトのブートイメージを指定して下さい. ここで設定したブートラベルは, SILOのboot:プロンプトでTabキーを押すことによって, 一覧を表示することができます.

SMPマザーボード

ここは, SMPマザーボードの場合のみ関係があります. インストールプログラムは, SMPマザーボードを発見すると, 自動的に2つのエントリを作成します. 作成されるエントリは, linuxとlinux-upです. デフォルトはlinuxに設定されています. linuxではSMPカーネルをロードしますので, SMPカーネルで何か問題がある場合は, linux-upで起動してみて下さい. linux-upではSMP非対応のカーネルで起動します.

6.6 ネットワークの設定

ネットワークインターフェースカード(NIC)の設定を行います. (図 6.9) NICが認識されない場合には, この設定画面はスキップされることがあります. その場合は, インストール後に再設定を行なって下さい.


図 6.9 ネットワークインターフェースカードの設定

複数のNICがある場合は, 設定したいデバイスを選択して下さい. デバイスは認識した順に, eth0, eth1... と識別されます.

ここでは, IPアドレス, ネットマスク, ネットワークアドレス, ブロードキャストアドレス, ホスト名, ゲートウェイアドレス, DNSサーバの取得の方法を選択します. 各フィールドに値を入浴して下さい.

起動時にネットワークに接続する場合は "起動時にアクティブにする" をチェックして下さい.

DHCPサーバにつなぎこれらの情報を取得する場合は, "DHCP を使用する" をチェックして下さい.

なお, ここでの設定はLAN環境の設定であり, プロバイダへのダイヤルアップ接続とは無関係です.

6.7 タイムゾーンの設定

ここではあなたがコンピュータの使用している地域選択して, UTC(Universal Coordinated Time)からタイムゾーンのオフセットを設定します.(図 6.10)


図 6.10 タイムゾーンの設定

Viewから "Asia" を選択します. 日本付近でマウスをクリックすると "Asia/Tokyo" となります.

PCの内蔵時計をGMT(世界標準時刻)に合わせるならば, "システムクロックでUTCを使用" にチェックを付けます. UTCオフセットの設定は, 日本在住の方はデフォルト(UTC+09)のままにしてください。

6.8 アカウントの設定

ここでは, rootのパスワードとユーザーアカウントの設定を行います.(図 6.11)


図 6.11 アカウントの設定

rootのパスワードの設定

システム管理者, つまりスーパユーザ(root)のパスワードを設定します.

rootのパスワードは6文字以上でなければいけません. 確認のため2回入力します. パスワードがマッチしなければ, もう一度入力して下さい. ここでrootのパスワードを設定しなければ先に進むことができません.

入力したパスワードを忘れないように注意してください. また, あまりに単純なパスワードは避けてください. アルファベット大文字/小文字を取り混ぜ, 数字や記号も入れると比較的安全です. なお, キーボードの設定が実際のキーボードと違う場合, 記号の位置がずれていることがありますので, 注意してください.

ユーザーアカウントの設定

ここで, ユーザーアカウントの設定を行うことができます. ユーザーアカウントの設定はインストール後に行うこともできます. すぐに使うユーザーは登録しておくと良いでしょう.

アカウント名にユーザのアカウント名を入れます. パスワードを設定して下さい(2回入力して下さい). フルネームにはユーザの氏名をローマ字で入れます. 入力後, "追加" を押すと下の一覧に加わります.

"新規" を押すと複数のユーザーを登録することができます.

6.9 認証の設定

認証の設定を行います. MD5パスワード, シャドーパスワード, NISの設定を行います.(図 6.12) 特に問題が無ければ, MD5パスワードとシャドーパスワードの両方とも有効にしておいて下さい.


図 6.12 認証の設定

通常の8文字以下の代わりに, 256文字までサポートされるロングパスワードを使用したい場合は, "MD5パスワードを有効にする" をチェックして下さい.

"シャドーパスワードを有効にする" をチェックすると, /etc/passwdの他に /etc/shadowを用いてパスワードが洩れにくくします.

ネットワークでNISを使う場合には "NISを有効にする" をチェックして下さい. チェックしたら, NISドメイン, NISサーバーを入力します. NISサーバーを指定せずブロードキャストでNISサーバーを検索する場合は, "ブロードキャストを使用して NIS サーバを検索する" をチェックして下さい.

6.10 パッケージグループの選択

インストールするパッケージグループを選択します. いくつかのパッケージグループが存在しますので, 必要なものをインストールして下さい.(図 6.13)


図 6.13 パッケージグループの選択

選択できるパッケージグループは以下のような内容になります.

Note PC Tools

ノートPC用ユーティリティ. SPARCではほとんど関係ありません.

X Window System(推奨)

TrueTypeフォントの表示を可能にしたX-TT対応版のXFree86や, Xで動く各種アプリケーション, ボールド体を含めたビットマップフォント, 日本語TrueTypeフォントが含まれています.

Emacs(推奨)

日本語に対応したエディタemacsです. 以前のMuleはemacsに統合されました.

GNOME

デスクトップ環境GNOMEです.

Mail/WWW/News Tools

メールリーダやニュースリーダなどのネットワーククライアントが収録されています. 定番のNetscape Communicatorも含まれます. 本リリースからは, mozillaが含まれるようになりました.

Dialup Workstation(for PPP)

PPP接続パッケージであるPPxPが収録されています. Vine Linuxでは, PPxPをメインのPPP接続ツールとしています. SPARCでは, 開発者に環境を持った者がいないため, PPxPによるPPP接続の確認は一切行われておりません.

File Server(NFS/SMB/IPX)

ファイルサーバ構築パッケージ. UNIXで一般的なNFS, WindowsのファイルサーバになれるSambaなどが含まれています.

Network Workstation(for LAN)

LANに接続する際に必要なパッケージです. LAN環境で使用するアプリケーションなどが含まれています.

Internet Server(DNS/WWW/News)

インターネットサーバを構築するためのパッケージです. ネームサーバBIND, Webサーバ Apache, ニュースサーバinnなどのインターネット関連のサーバが含まれています.

Data Base(PostgresSQL)

データベース用アプリケーションです.

TeX Document Formatting

文書整形システムLaTeXのパッケージです. ASCII日本語TeXバージョン3.1415, p2.1.8が含まれています. プレビューに使用する300dpiのPKフォントや, dviファイルのプレビューアも含まれています.

Development Tools

コンパイラ/ライブラリなどの開発パッケージです. gccや各種開発用のライブラリが含まれています.

Extra Documentation(推奨)

日本語ドキュメントとその検索システムです. JFなどのドキュメントと, 検索システムNamazuが含まれています.

Vine Tools

Vineオリジナルツール.

Everything

全てのパッケージ.

Everythingを選択すると, 全てのパッケージがインストールされますが, 必要のないパッケージもインストールされてしまいます. 不具合は出ませんが, 面倒でもきちんと取捨選択した方がよいでしょう.

"個々のパッケージを選択する" にチェックマークを付けると, より細かい単位でインストールするものを選択できますが, パッケージの構成について詳しい人以外にはお勧めしません.

個々のパッケージの選択

"個々のパッケージを選択する" をチェックすると, パッケージを個別に選択する画面になります.(図 6.14)


図 6.14 個々のパッケージの選択

左にパッケージグループが表示され, 選んだパッケージグループに属するパッケージが右に表示されます. 赤いチェックマークが付いているのは, 選択されたパッケージです. パッケージをダブルクリックすると, チェックマークが付きます. シングルクリックするとパッケージの情報が下に表示されます.

未解決の依存関係

多くのパッケージには依存関係が存在します. 例えば, gnomeのアプリケーションを実行するには, gtkが必要になるでしょう. インストーラは, パッケージの依存関係を事前にチェックします.

あなたがインストールしようとしているパッケージ郡に依存関係の問題があった場合, 解決するために必要なパッケージが表示されます.(図 6.15)


図 6.15 未解決の依存関係

特に問題が無ければ, "依存を解決するパッケージをインストールする" をチェックして, パッケージをインストールして下さい. あるいは, 戻って要求されたパッケージを外しても良いでしょう. その場合は, また新たに依存関係の問題が発生するかもしれません.

6.11 X Window Systemの設定

X Window Systemのパッケージをインストールした場合, X serverの設定を行います. ここでは, モニタとビデオカードの設定を行います.

モニタの設定

モニタの設定を行います.(図 6.16) モニタの検出が自動的に行われた場合, あらかじめ検出したモニタが選択されています.


図 6.16 モニタの設定

通常はSunのモニタから該当するものを選択しておけば問題ないでしょう.

ビデオカードの設定

次にビデオカードの設定を行います. ほとんどの場合, ビデオカードは自動的に検出されます.(図 6.17) 尚, Vine Linux for SPARCでは, ビデオカードを選択することはできません.


図 6.17 ビデオカードの設定

"この設定をテストする" を押すと, 設定をテストすることができます.

"Xの設定のカスタマイズ" は, Vine Linux for SPARCでは意味がありません. チェックしないで下さい.

"グラフィカルログインの使用" をチェックすると, 起動時にグラフィカルログインできるようになります.

"Xの設定を行わない" をチェックするとXの設定を行いません. Vine Linux for SPARCでは, インストール後にXを設定する手段を用意していませんので, ここでXの設定を行うことをお奨めします.

6.12 インストールの準備ができました

以上でインストールの準備が全て整いました.(図 6.18)


図 6.18 インストールの準備の完了

ここで, "次" をクリックすると, パーティションのフォーマットや, パッケージの展開などが行われます. パーティションのフォーマットが行われると, 既存のデータは全て失われます. 本当にインストールしてよいなら, "次" をクリックして下さい.

6.13 パッケージのインストール

いよいよインストールの開始です. 最初に, フォーマットするパーティションがある場合, ファイルシステムの構築が行われ, その後にパッケージのインストールが行われます.(図 6.19)


図 6.19 パッケージのインストール

ディスク容量にもよりますが, パーティションのフォーマットにはかなりの時間を要します.

フォーマットが終ると, パッケージのインストールが始まります. マシンの性能と選択したパッケージの種類にも依りますが, 30分から1時間以上かかる場合もあります. しばらく止まったように見える場合がありますが, あわてずにしばらくは待ってください. インストール中にはおおよその残り時間が表示されますが, 最初の数十個をインストールするまでは, あまり正確な時間は表示されません.

6.14 ブートディスクの作成

SILOの設定で, "ブートディスクの作成" をチェックした場合, ブートディスクの作成を行います.(図 6.20)


図 6.20 ブートディスクの作成

フォーマット済のフロッピーディスクを挿入して, "次"をクリックして下さい. ブートディスクが作成されます.

ブートディスクを作成しない場合は, "ブートディスクの作成をスキップする" をチェックして下さい.

ブートディスクは, インストール後に作成することもできます.

6.15 インストールの完了

おめでとうございます. これでインストールは完了しました.(図 6.21)


図 6.21 インストールの完了

"終了" を押すとシステムが再起動します.


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