Samba FAQ
  Paul Blackman, ictinus@samba.org 著
  v 0.8, Oct '97
  中野武雄 nakano@apm.seikei.ac.jp 訳
  v 0.8j2, 26 May 1999

  この文書は Samba のよく尋ねられる質問(Frequently Asked Questions:
  FAQ)をまとめたものです。Samba はフリーで、かつ非常にポピュラーな SMB
  サーバソフトです。SMB サーバとは、ファイルやプリンタへの接続サービスを
  クライアント(Windows や OS/2、Linux など)へ提供するものです。現在の
  バージョンは 1.9.17 です。問題点がありましたら著者までご連絡下さい。
  (訳注: 訳出にあたっては、(株) 翔泳社より提供していただいた v0.5 の翻訳
  を参考にさせていただきました。)
  ______________________________________________________________________

  Table of Contents:

  1.      一般的な情報

  1.1.    Samba とは何ですか?

  1.2.    Samba の現在のバージョンは?

  1.3.    どこで入手できますか?

  1.4.    バージョン番号の意味は?

  1.5.    サポートされているプラットフォームは?

  1.6.    Samba についてもっと知りたい場合は?

  1.7.    Samba メーリングリストを購読するには?

  1.8.    どうもうまく行かないんですけど.. どうすればいいでしょう?

  1.9.    ピザの送り方

  2.      Unix ホストでの Samba のコンパイルとインストール

  2.1.    ブラウズリストに Samba サーバが出ません!

  2.2.    サーバにあるはずのファイルが、クライアントから見えません!

  2.3.    サーバにあるファイルをクライアントからみると、変なファイル名に
          なってしまいます!

  2.4.    クライアントが「指定したコンピュータが見つかりません (cannot
          locate specified computer)」と言ってきます。

  2.5.    クライアントが「指定した共有名が見つかりません (cannot locate
          specified share name)」などと言ってきます。

  2.6.    クライアントが「ドメインコントローラが見つかりません (cannot
          find domain controller)」とか「ネットワークにログオンできません
          (cannot log on to the network)」というようなことを言ってきます。

  2.7.    印刷できません:-(

  2.8.    プログラムをサーバにインストールすることはできたんですが、正し
          く動作しません。

  2.9.    "server string" が認識されません。

  2.10.   クライアントが「このサーバは共有リソースをリストできる設定に
          なっていない (This server is not configured to list shared
          resources)」というようなことを言ってきます。

  2.11.   "you appear to have a trapdoor uid system" というログメッセー
          ジが残されています。

  3.      クライアントに関するよくある質問

  3.1.    Macintosh 用の Samba クライアントはありますか?

  3.2.   「Session request failed (131,130)」というエラーが起こります。

  3.3.    私の PC の内蔵時計を Samba サーバと合わせるにはどうすれば良い
          ですか?

  3.4.    WinDD、NTrigue、WinCenterPro などに関する問題

  3.5.    NT でのプリンタの問題

  3.6.    ファイルのタイムスタンプが一時間、あるいは数時間ずれます。
          なぜ?

  3.7.    プリンタドライバの名前を正しく設定するには?

  3.8.    NT 4.0 SP3 を当てたら Samba の共有にアクセスできなくなりまし
          た。なぜ?

  4.      特定のクライアントアプリケーションに関する問題

  4.1.    MS Office の setup が「'\MSOFFICE\SETUP.INI' のプロパティを変
          更できません」と言ってきます。

  5.      その他

  5.1.    Samba に 2000 年問題はありますか?
  ______________________________________________________________________

  1.  一般的な情報

  この章では Samba の全て(Samba とは何か、入手法、関連情報のありか、バ
  ージョン番号の付け方、Samba とピザの関係について)を記述しています。

  1.1.  Samba とは何ですか?

  Samba は連携して働く一群のプログラムです。Samba を用いると、サーバの
  ファイル領域やプリンタへ、SMB プロトコル(Server Message Block
  Protocol)を用いるクライアントがアクセスできるようになります。Samba は
  当初 Unix 向けに作成されましたが、現在では Netware や OS/2、VMS の上で
  も動作するようになっています。

  Samba を用いれば、上に挙げた OS のホストに LAN サーバや Windows NT サ
  ーバとしての機能を持たせることができるのです。インストールや設定も簡
  単・柔軟で、システム管理が楽になります。

  要するに Lan Manager, Window for Workgroups, Windows NT, Linux, OS/2
  などのクライアントから、Unix サーバのディスクやプリンタを使用できるよ
  うになるのです。また Unix 汎用のクライアントプログラムも Samba の一部
  として配布されており、ftp ライクなインターフェースで任意の SMB サーバ
  のファイルやプリンタへ接続できるようになります。

  プログラムパッケージの各部品を以下にまとめます。

     smbd
        SMB サーバです。このプログラムはクライアントからの実際の接続を処
        理し、ファイルや許可属性、ユーザ名などの全てを管理します。

     nmbd
        NetBIOS のネームサーバです。これはクライアントがサーバを特定する
        ための情報を提供するものです。ブラウジングやドメイン管理の機能が
        Samba に実装されるに従い、これらの機能も扱うようになりました。

     smbclient
        Unix ベースのクライアントプログラムです。

     smbrun
        サーバが外部のプログラムを実行する際に、仲介役となる小さなプログ
        ラムです。

     testprns
        サーバへのプリンタアクセスのテストを行うプログラムです。

     testparms
        Samba の設定ファイルの正当性をチェックするプログラムです。

     smb.conf
        Samba の設定ファイルです。

     smbprint
        Unix ホストから smbclient を用いて SMB サーバのプリンタを使える
        ようにするスクリプトのサンプルです。

     膨大な文書群
        無視しないでちゃんと読むこと。きっと大きな時間の節約になります!

  パッケージのすべてのソースは公開されており (当然!)、GPL ライセンスに
  従っています。

  Samba パッケージのもともとの開発者は Andrew Tridgell です。最近のバー
  ジョンにはネットワークの多くの人々の努力が取り込まれています。マニュア
  ルページとこの FAQ のオリジナルは、Karl Auer が書きました。

  1.2.  Samba の現在のバージョンは?

  この文書を書いている時点では、最新版は 1.9.17 です。確かめたければ
  change-log ファイル 
  をチェックして下さい。

  (訳注: 翻訳時点での最新版は 1.9.18p8 です)

  より詳しい情報は ``バージョン番号の意味は?'' の節を見て下さい。

  1.3.  どこで入手できますか?

  Samba パッケージは ftp.samba.org から anonymous ftp で入手できます。
  最新の、すなわちバージョン番号が一番大きなパッケージは、ディレクトリ

  /pub/samba/

  にあります。

  開発版(アルファ版)はディレクトリ

  /pub/samba/alpha

  にあります。これは不安定なことがありますし、添付されている文書が間違っ
  ている可能性もありますので注意して下さい。

  バイナリは以上の場所にはありません。Samba はソース形式でのみ配布されて
  います。ただしバイナリを他のサイトから入手することはできるはずです。例
  えば最近の Linux 配布パッケージには、Samba の Linux 用バイナリが含まれ
  ています。

  1.4.  バージョン番号の意味は?

  バージョン番号に"alpha" が付いている Samba を使うのはおすすめしませ
  ん。これは自分のしていることがわかっていて、デバッグに参加したい人のた
  めのものなのです。大多数の人は最新の安定版を利用すれば良いはずです。た
  だし勇気のある人は、ぜひテストや開発の手助けをして下さい。その場合で
  も、あなたの管理している部門サーバにはインストールしないで下さい。通常
  Samba は非常に安定かつ安全です。そしてこれは、公開リリースをたくさん行
  う、というポリシーのおかげなのです。

  リリースは以下のように行われます。

  1. 大きな変更があった場合には、バージョン番号が増やされます。例えば、
     1.9.15 から 1.9.16 のようになります。しかし、このバージョン番号はす
     ぐには現れません。普通の用途には 1.9.15 を使い続けるのが良いでしょ
     う(次の項目を見て下さい)。

  2. 大きな変更が行われると、ソフトウェアは不安定になることが考えられま
     す。そこで、いくつか alpha リリースが配布されます。これは例えば
     1.9.16alpha1 のような番号を持ちます。これはテスト用で、自分のやって
     いることがわかっている人のためのものです。ファイル名に"alpha" を付
     けているのは、最新版の追っかけをしている人を恐がらせて遠ざけるため
     です。

  3. alpha 版が安定して、新しいユーザにもインストールをおすすめできる段
     階まで来た、と判断すると、Andrew はバージョン番号から alpha を取り
     ます。番号は 1.9.16 のようになります。

     安定版とはいえ、バグが見つかることも当然あります。するとマイナー
     パッチがリリースされ、pXX といった続き番号が振られます。例えば
     1.9.16p2 のようになります。

     したがって進化の過程は次のようになります。

                     1.9.15p7        (production)
                     1.9.15p8        (production)
                     1.9.16alpha1    (test sites only)
                       :
                     1.9.16alpha20   (test sites only)
                     1.9.16          (production)
                     1.9.16p1        (production)

  このような仕組みになっているため、Samba の ftp サイトを訪れた人は、
  alpha の付いていない、もっとも大きな番号のリリースを持っていけば良いこ
  とになります。こうすれば、現段階でもっとも推薦される版を取得できるわけ
  です

  1.5.  サポートされているプラットフォームは?

  Samba は多種多様なプラットフォームで、うまく動作しています。もっとも多
  く用いられている (つまりもっとも良くテストされている) のは Linux と
  SunOS です。

  この文書を書いている段階で、Makefile にサポートされている旨の記述があ
  るプラットフォームは、以下のようなものになります。

  o  A/UX 3.0

  o  AIX

  o  Altos Series 386/1000

  o  Amiga

  o  Apollo Domain/OS sr10.3

  o  BSDI

  o  B.O.S. (Bull Operating System)

  o  Cray, Unicos 8.0

  o  Convex

  o  DGUX.

  o  DNIX.

  o  FreeBSD

  o  HP-UX

  o  Intergraph.

  o  Linux with/without shadow passwords and quota

  o  LYNX 2.3.0

  o  MachTen (a unix like system for Macintoshes)

  o  Motorola 88xxx/9xx range of machines

  o  NetBSD

  o  NEXTSTEP Release 2.X, 3.0 and greater (including OPENSTEP for
     Mach).

  o  OS/2 using EMX 0.9b

  o  OSF1

  o  QNX 4.22

  o  RiscIX.

  o  RISCOs 5.0B

  o  SEQUENT.

  o  SCO (including: 3.2v2, European dist., OpenServer 5)

  o  SGI.

  o  SMP_DC.OSx v1.1-94c079 on Pyramid S series

  o  SONY NEWS, NEWS-OS (4.2.x and 6.1.x)

  o  SUNOS 4

  o  SUNOS 5.2, 5.3, and 5.4 (Solaris 2.2, 2.3, and '2.4 and later')

  o  Sunsoft ISC SVR3V4

  o  SVR4

  o  System V with some berkely extensions (Motorola 88k R32V3.2).

  o  ULTRIX.

  o  UNIXWARE

  o  UXP/DS

  1.6.  Samba についてもっと知りたい場合は?

  Samba に関するより詳しい情報は、いろいろなところで入手できます。以下に
  いくつか挙げます。

  o  Samba 関連の議論をするメーリングリストが二つあります。

  o  ニュースグループ comp.protocols.smb では Samba に関する膨大な量の議
     論がされています。

  o  WWW サイト `SAMBA Web Pages' (
     ) には以下のような内容が置かれています。

  o  man ページや文書へのリンク。この FAQ も置かれています。

  o  Samba ユーザに関する統計調査。

  o  Samba メーリングリストの html 版アーカイブ。検索もできます。

  o  Samba のソースコードやバイナリへのリンク。両者のミラーに対するリン
     クもあります。

  o  特定の話題に関するたくさんの文書。これらの文書は Samba ソース
     の'docs' ディレクトリにあります。また
      にもあります。

  o  Application_Serving.txt
     

  o  BROWSING.txt 

  o  BUGS.txt 

  o  DIAGNOSIS.txt 

  o  DNIX.txt 

  o  DOMAIN.txt 

  o  DOMAIN_CONTROL.txt
     

  o  ENCRYPTION.txt
     

  o  Faxing.txt 

  o  GOTCHAS.txt 

  o  HINTS.txt 

  o  INSTALL.sambatar
     

  o  INSTALL.txt 

  o  MIRRORS 

  o  NetBIOS.txt 

  o  OS2.txt 

  o  PROJECTS 

  o  Passwords.txt 

  o  Printing.txt 

  o  README.DCEDFS 

  o  README.OS2 

  o  README.jis 

  o  README.sambatar
     

  o  SCO.txt 

  o  SMBTAR.notes 

  o  Speed.txt 

  o  Support.txt 

  o  THANKS 

  o  Tracing.txt 

  o  SMB.txt 

  o  Warp.txt 

  o  WinNT.txt 

  o  history 

  o  security_level.txt
     

  o  wfw_slip.htm 

  o  (訳注) Japanized SAMBA Web Pages  には、
     上記各種情報の日本語訳や、日本語関連の独自情報が置かれています。

  1.7.  Samba メーリングリストを購読するには?

  listproc@samba.org にメールを送って下さい。Subject の行には何も
  書かず、以下の2行をメッセージの本文に書いて下さい。

        subscribe samba Firstname Lastname
        subscribe samba-announce Firstname Lastname

  当たり前ですが、「あなたの」名前を"Firstname" と"Lastname" に置き換え
  て下さい! signature は付けないようにして下さい。管理プログラムが混乱
  する場合があります。

  samba list はダイジェストです。およそ 8 時間ごとに、リストに流れてきた
  メッセージをまとめて購読者に送信します。

  Samba に興味がなくなった場合には、メールをもう一度
  listproc@samba.org に送って下さい。Subject の行には何も書かず
  に、以下の2行をメッセージの本文に書いて下さい。

        unsubscribe samba
        unsubscribe samba-announce

  このメッセージの From: 行は、購読の申し込みをしたアドレスと同じアドレ
  スにしなければいけません。

  == 以降訳注 ==

  国内の samba-jp メーリングリストに参加するには、samba-jp-ctl@ns.ribbon.or.jp
  宛に、Subject を subscribe とした参加希望のメールを
  送って下さい。登録は手動で行われています。

  その他詳しくは  を参照して下さい。

  1.8.  どうもうまく行かないんですけど.. どうすればいいでしょう?

  # *** 重要!*** #

  以下に述べるステップの 3 つめまでを行うまでは、メーリングリストやニュ
  ースグループには質問しないこと!

  まず第一に、似たような問題が FAQ に載っていないか調べることです!
  Samba をインストールして間もない人は、DIAGNOSIS.txt
   のチェックリストを一
  通り確かめて下さい。時間と労力をセーブする上で、大きな助けとなるでしょ
  う。DIAGNOSIS.txt は Samba 配布アーカイブの docs ディレクトリにも入っ
  ています。

  第二に、smbd, nmbd, smb.conf の man ページを読むことです。行おうとして
  いることに関連したトピックを探して下さい。

  第三に、簡単な解決法がないようなら、問題が起きたときの smbd および
  nmbd のログファイルを見てみましょう。デバッグ情報をたくさん表示するよ
  うに、サーバの設定を変更する必要があるかもしれません。おそらく level 2
  または level 3 にすれば充分でしょう。ログを良く見て下さい。特
  に"Error:" という文字列がないかどうか注意して下さい。

  四番目。ここまで来ても解決できなければ、メーリングリストかニュースグル
  ープに聞いてみましょう。しかし、これまでのステップを辿ってこなかった人
  の質問には、答えようという人はあまりいないでしょう。メーリングリストの
  アーカイブを検索してみるのも良いでしょう。これは前のセクションで紹介し
  た Samba の Web サイトから実行できます。

  うまく問題が解決できたら、現象、問題点、解決法を簡潔にまとめて、FAQ の
  メンテナーにメールして下さい。次のバージョンに取り入れるようにします。

  ソースコードに変更を行ったら、そのパッチを送ってくださるようにお願いし
  ます。あなたの仕事がすべての人の利益になりますから。これは Samba をメ
  ンテナンスしていくうえで、非常に重要なことなのです。パッチはすべて
  samba-bugs@samba.org に送って下さい。Andrew Tridgell や、その他
  特定の個人には送らないでください。おそらく紛失してしまいます。

  1.9.  ピザの送り方

  Samba survey に「ピザ販売業者」で登録した人はもう知っているかもしれま
  せんが、他の人にはなんのことかわからないかもしれませんね。Andrew はこ
  のソフトに対して代価を求めていませんが、ピザを送ってくれる人がいれば喜
  んで頂戴すると言っています。ピザの送り主が地球の裏側にいるような場合に
  はちょっと大変そうに感じられるかもしれませんが、でも実際に行われたこと
  もあるんですよ。

  方法 1: 国際的なピザチェーンの、近くの支店に電話して下さい。そして国外
  への注文を受けつけているか確認して下さい。Pizza Hut は受け付けていま
  す。このルートで、Canberra Linux Users Group のみんなが、アメリカの方
  からのピザを一晩ご馳走になったことがあります。

  方法 2: Canberra のローカルなピザショップに電話してください。クレジッ
  トカード番号とプールする金額、受取人が Andrew であることを伝えて下さい
  (Andrew に伝えるのも忘れないでください)。ドイツの親切な方が取った手
  法がこれでした。

  方法 3: 国際的な提携をしていない、ローカルなピザショップでピザのクーポ
  ンを買い、Andrew に送って下さい。これはまったく役には立ちませんけど、
  以前にドイツから送られてきたものがあるので、きっと Andrew はそれに並べ
  て壁に貼っておくことでしょう:-)

  方法 4: あなたの地元のお好みのピザを、航空便で送って下さい。税関で引っ
  かかったり、腹を空かせた麻薬犬のせいでズタズタにされてしまうかもしれま
  せんが、きっと暖かなお気持ちは Andrew に伝わるでしょう。

  2.  Unix ホストでの Samba のコンパイルとインストール

  2.1.  ブラウズリストに Samba サーバが出ません!

  ブラウズに関するより詳しい情報は BROWSING.txt
   を見て下さい。
  Browsing.txt は Samba ソースの docs ディレクトリにもあるはずです。

  GUI クライアントからは、ブラウズできないサーバは選択できないでしょう
  が、その場合でも、コマンドラインからなら可能かもしれません。例えば Lan
  Manager を使っている場合、このようなサービスをディスクドライブ M に接
  続するには以下のようにします。

           net use M: \e\emary\efred

  コマンドの詳しい利用法やパラメータの記述などは、クライアントによって異
  なります。クライアントの文書をチェックして下さい。

  2.2.  サーバにあるはずのファイルが、クライアントから見えません!

  次の質問の項を見て下さい。

  2.3.  サーバにあるファイルをクライアントからみると、変なファイル名に
        なってしまいます!

  どんなファイルがおかしくなっているかを調べてみて下さい。おそらくファイ
  ル名に、大文字や DOS では使えない文字が含まれており、DOS のファイル名
  として正しくないものになっているのではないでしょうか。

  Samba サーバはこのようなファイルをまったく無視してしまうように設定する
  こともできますし、あるいはファイル名を「圧縮 (mangle)」した形でクライ
  アントに表示させることもできます。ファイルが全く見えなくなってしまう場
  合は、おそらく Samba サーバはそれらを無視するように設定されているので
  しょう。これを変更する方法は man ページ smb.conf(5) を調べて下さい。設
  定しなければならないパラメータは"mangled names = yes" になります。

  2.4.  クライアントが「指定したコンピュータが見つかりません (cannot
        locate specified computer)」と言ってきます。

  以下の3つのうちのどれかでしょう。1) サーバの名前を間違って入力した 2)
  TCP/IP レイヤが正しく動作していない 3) 指定した名前が解決できなかっ
  た。

  まず、タイプした名前が本当にあっているか、良く注意して見て下さい。そし
  て、ネットワークのどこかのホストに ping や telnet するなどして、TCP/IP
  が正しく動作しているかどうか調べて下さい。両方とも OK なら、問題は名前
  解決にあると考えられます。

  (クライアントにそのような機能があれば) ホストの IP と、用いたい名前の
  ペアをファイルに書いてしまうと良いでしょう。例えば Lan Manager や
  Windows for Workgroups なら、適切なエントリを LMHOSTS に書けば良いはず
  です。これでうまく行くようなら、クライアントと NetBIOS のネームサーバ
  との通信に問題があります。うまくいかない場合は、名前の付け方に根本的な
  問題がありそうです。後者の場合の解決法はこの文書の範囲を越えています。

  NetBIOS の名前解決を提供するサーバがサブネットに一つもない場合は、ファ
  イルに書く方法を取るしかありません。動作している NetBIOS のネームサー
  バがある場合は (Samba の nmbd プログラムもサーバになれます)、おそらく
  クライアントの設定に問題があります。より詳しくはこの FAQ の第三章を見
  て下さい。

  ところで、書き込んだファイルのエントリは、それ以降のテストをするときに
  は忘れずに削除して下さいね:-)

  2.5.  クライアントが「指定した共有名が見つかりません (cannot locate
        specified share name)」などと言ってきます。

  このメッセージは、サーバは見つかった(幸先よいスタートですね)けれど
  も、指定された名前のサービスが見つけられなかったことを意味します。

  最初に確認しなければならないのは、接続しようとしているサービスの正確な
  名前です(システム管理者に尋ねてください)。そのサービスが存在し、名前
  も正しく指定されていたときは以下をご覧ください。なお、サービス名を正し
  く指定する方法については、クライアントのドキュメントを参照して下さい。

  o  クライアントの中には、8 文字より長いサービスを受け付けない、あるい
     は使用できないものが少なくありません。

  o  クライアントの中には、スペースを含むサービス名を受け付けない、ある
     いは使用できないものが少なくありません。

  o  サーバの中には、サービス名に関して大文字と小文字を区別するものがあ
     ります(Samba は違います)。

  o  クライアントの中には、サービス名を強制的に大文字に変換するものがあ
     ります。

  2.6.  クライアントが「ドメインコントローラが見つかりません (cannot
        find domain controller)」とか「ネットワークにログオンできません
        (cannot log on to the network)」というようなことを言ってきます。

  どこにも悪いところはありません。Samba は、プライマリドメインネームコン
  トローラを実装していません。理由はいくつかあるのですが、たとえばプライ
  マリドメインコントローラや「ネットワークへのログイン」という概念そのも
  のが、マルチユーザマシン上で稼動しているクライアント(UNIX のもとで
  smbclient を使用しているユーザなど)にはそぐわない、と言うのもその一つ
  です。と言っておきながらなんですが、何人かの開発者が、次のメジャーバー
  ジョンで Samba にこの機能を組み込もうと、いま一所懸命努力しています。
  協力したい方は、samba-bugs@samba.org までメッセージを送って下さ
  い!

  このメッセージが出ても、リダイレクトされたディスクとプリンタをマウント
  するうえでは、なんの支障にもならないはずです。とりあえずのところはいい
  でしょう?

  多くのクライアントでは(Windows for Workgroups と LAN Manager もそうで
  す)、ドメインを STANDALONE に設定すれば、少なくともメッセージは出なく
  なります。

  2.7.  印刷できません:-(

  接続先のサービスで指定された印刷コマンドが正しいコマンドであること、絶
  対パスで指定されていること(たとえば単に"lpr" でなく"/usr/bin/lpr")を
  確かめてください。

  そのサービスに対して指定されているスプールディレクトリが、サービスに接
  続しているユーザにとって書き込み可能であることを確かめてください。とく
  に、ユーザ"nobody" は、しばしば問題の原因になっています (以前のバー
  ジョンの Samba では大丈夫だった場合でも、です)。"nobody" 以外のゲスト
  ユーザを作成してみてください。

  サービスで指定されているユーザが、プリンタの使用を許可されていることを
  確かめてください。

  smbd が作成したデバッグログを調べてみましょう。プリンタ名を探して、ロ
  グが何かの手がかりを残していないか見てください。サービス ipc$ に関係す
  るメッセージは無意味です - これは LANMAN1 プロトコルが使用されていると
  きに、クライアントによるステータス情報の取得に関係するメッセージです。

  WfWg を使用する際には、デフォルトのプロトコルを NetBEUI でなく TCP/IP
  に設定する必要があります。これは WfWg のバグです。

  Lanman1 プロトコル(デフォルト)を使用している場合は、coreplus に切り
  替えてみてください。また印刷ステータスがエラーである旨のメッセージが出
  ても、それは印刷できないという意味ではありませんから、注意してくださ
  い。印刷ステータスは、別のメカニズムによって取得されます。

  2.8.  プログラムをサーバにインストールすることはできたんですが、正しく
        動作しません。

  これにはさまざまな原因が考えられますが、いちばん可能性があるのは、その
  ソフトウェアがロック動作を使用していることでしょう。お使いの Samba の
  バージョンが 1.6.11 以降であることを確認してください。ソフトウェアをイ
  ンストールしたサービスに対して、Samba の設定ファイルで"locking=no" を
  指定すれば、この問題を回避できることがあります。しかし、仮に成功して
  も、これはその場しのぎの解決策と心得てください。

  以前のバージョンの Samba では、最新の Microsoft 製品で問題が起こること
  がありました。とくに Excel 5 と Word for Windows 6 です。これらの問題
  はすべて解決ずみのはずですが、まだ問題が残っているようなら、Andrew
  Tridgell に知らせてください。メールは samba-bugs@samba.org で
  す。

  2.9.  server string" が認識されません。

  あるいは smb.conf ファイルで変更したにもかかわらず、クライアントがあい
  かわらずデフォルトの"Samba 1.9.15p4" を報告してくる場合もあります。

  nmbd で -C オプションを使用してください。"server string" は smbd の出
  力に影響し、-C は nmbd の出力に影響します。

  現在のバージョンの Samba (1.9.16 以降) では、これらのオプションは
  smb.conf の"server string" フィールドに統合されています。nmbd の -C は
  すでに古い仕様になっています。

  2.10.  クライアントが「このサーバは共有リソースをリストできる設定に
         なっていない (This server is not configured to list shared
         resources)」というようなことを言ってきます。

  おそらく、なんらかの理由でゲストアカウントが無効になっています。Samba
  は、smbd でのブラウズにゲストアカウントを使用します。ゲストアカウント
  が有効であることを確かめてください。

  smb.conf の man ページにある、'guest account' の節も参照してください。

  2.11.  "you appear to have a trapdoor uid system" というログメッセージ
         が残されています。

  いくつかの原因が考えられます。1 つの可能性は、uid や gid に 65535 また
  は -1 が使われていることです。これは非常に好ましくないことで、大きなセ
  キュリティホールとなります。/etc/passwd ファイルを注意深く調べ、uid に
  65535 や -1 を使用しているユーザがいないことを確認してください。とく
  に"nobody" ユーザには注意が必要です。nobody の uid を 65535 に設定して
  出荷するような、ひどいシステムも少なくありませんから。

  あるいは、OS  の uid/gid システムがトラップドアタイプのものなのかもし
  れません:-)。

  これは、実効 uid を root から他のユーザに変更したプロセスは、もう root
  には戻れない、というシステムです。残念ながら Samba では、実効 uid を
  root から root 以外に変更し、再び root に戻れる、と言うことを利用して
  セキュリティポリシーを実装しています。したがって、OS がトラップドア
  uid システムを使用していると不都合が生じ、Samba の中で障害が起こる可能
  性があります。デフォルトの share レベルセキュリティでなく、user レベル
  か server レベルのセキュリティを使用していれば障害は小さくなりますが、
  それでも問題は起こります。

  これはセキュリティホールになる問題ではありませんから、パニックに陥る必
  要はありません。しかし Samba の機能のいくつかが使用できなくなります。
  たとえば"guest" として印刷しながら、同時に通常ユーザとして共有にアクセ
  スする場合のように、2 つの uid で同時に Samba に接続することはできなく
  なります。また使用可能な共有のリストを表示すること(通常 guest ユーザ
  が行います)もできないかもしれません。

  OS ベンダに苦情をいい、システムを修正してもらってください。

  注: uid または gid に 65535 を用いるのがなぜ悪いかというと、この値は
  uid として -1 に変換されるのですが、setreuid() システムコールは -1 へ
  の uid 変更をエラーとせず、無視してしまうからです。つまり uid 65535 と
  して動作しようとするデーモンは、実際には root として動作することになり
  ます。これは困ります!

  3.  クライアントに関するよくある質問

  3.1.  Macintosh 用の Samba クライアントはありますか?

  あります! Thursby が DAVE と呼ばれる CIFS のクライアント / サーバを提
  供しています -   をご覧ください。Windows 95、
  Windows NT、Samba に対してテストが行われ、互換性がチェックされていま
  す。この文書を書いている段階では DAVE のバージョンは 1.0.1 です。1.0.0
  から 1.0.1 へのアップデートファイルは Thursby の web サイトからフリー
  にダウンロードすることができます(ファインダのコピー速度が非常に向上
  し、バグが修正されています)。

  代案です。いくつかの Unix マシンで動く AppleTalk の実装が、フリーなも
  ので二つ、商業ベースのものもいくつかあります。これらを使えば Macintosh
  ネイティブなファイルサービスとプリントサービスを提供できます。
  Macintosh 側には変更をする必要はないのです。フリーな実装のものとして
  は、Netatalk  と CAP
   があります。これらのパッ
  ケージは、Samba が MS Windows ユーザに提供するのと同じものを Mac に提
  供します。これらのパッケージや Samba、Linux(および他の Unix ベースな
  システム)に関するより詳しい情報が
   で入手できます。

  3.2.「Session request failed (131,130)」というエラーが起こります。

  以下の回答は John E. Miller によるものです:

  問題となっているホスト間で、IP アドレスあるいはホスト名による ping は
  相互にできているものとします。また適当なセキュリティモデルを使ってお
  り、ユーザ ID およびパスワードは正しく扱うことができているものとしま
  す。この場合にはログ取りのオプション (-d3 かそれ以上) が非常に助けにな
  るでしょう。また DNS や WINS の設定も接続に影響することがあります。

  ここで「スコープ ID」について述べます。お使いの Win95 TCP/IP ネットワ
  ーク設定のどこかに、「スコープ ID」という名前のテキスト入力用フィール
  ドがあるはずです。私は NT オンリーなので、Win95 の設定のどこにあるか知
  りません。しかし Microsoft Solution Provider Authorized Tech Education
  Center (良い略語はないんですかね) で教えなければならないので、いつかは
  調べないといけないでしょう。[注: Win95 ではコントロールパネル下
  の"Network | TCP/IP | WINS 設定" です。ただし NT 4.0 では異なります。]

  このフィールドはもともとは同じネットワーク上に「見えない」サブワークグ
  ループを作るためのものです。各ホストはスコープ ID が同じ値にセットされ
  ている場合に限り、別のホストを見ることができます。OEM 供給された PC で
  は、同じベンダのホスト間だけでブラウズができるように設定されていること
  もありますが、通常の環境ではブランクのままになっているでしょう。もしこ
  のフィールドに何か値が入っている場合には、それと(大文字小文字も含め)
  全く同じ値を smbclient や nmbd の -i オプション(小文字)のパラメータ
  として与える必要があります。例えばお使いの Win95 でスコープ ID が
  「SomeStr」になっていたら、そのホストに接続するためには

        smbclient -iSomeStr [他のパラメータ]

  のように起動する必要があります。

  3.3.  私の PC の内蔵時計を Samba サーバと合わせるにはどうすれば良いで
        すか?

  PC の時計を Samba サーバと合わせるには以下のようにします。

  o  timesync.pif を windows ディレクトリにコピーします。

  o  timesync.pif は以下にあります:
     

  o  timesync.pif を「スタートアップ」グループ / フォルダに追加します。

  o  プログラム / アイコンの「プロパティ」ダイアログボックスを開きます。

     プログラムの'Properties' で、'Run Minimimzed' オプションが選択され
     ていることを確認します。

  o  「command line」セクションで \\sambahost を見るようになっている部分
     を、お使いのサーバの名前に変更します。

  o  「OK」を選んでプロパティのダイアログを閉じます。

     これでお使いの PC を起動するごとに(あるいは Win95 にログインするご
     とに)PC の時計は Samba サーバと同期されます。

  別法もあります。お使いのクライアントがドメインログオンをサポートしてい
  るなら、Samba をドメインログオンに対応するように設定することもできま
  す。詳細は BROWSING.txt
   を参考にして下さ
  い。

  そしてログオンスクリプトに

        NET TIME \e\e%L /SET /YES

  という一行を追加します。

  3.4.  WinDD、NTrigue、WinCenterPro などに関する問題

  上に挙げたプログラムは全て NT 上で動作するアプリケーションで、複数のユ
  ーザがリモートのワークステーションから(大抵は X を通して)NT の GUI
  アプリケーションにアクセスできるようにするものです。

  これが Samba とどんな関係があるのでしょう?問題はこれらのユーザがファ
  イルマネージャを使って Samba サーバの共有をマウントする際に起こりま
  す。最も良くある症状は以下のようなものです。最初に接続したユーザは正し
  いファイルパーミッションを取得して問題なく作業できるのに、続いて接続す
  るユーザは最初にログインしたユーザと同じユーザとしてログインしてしまう
  のです。すると二番目以降のユーザは自分自身のホームディレクトリにアクセ
  スできず、最初のユーザのホームディレクトリにアクセスしてしまうのです(
  問題無く作業は... できませんよね)。

  なぜこのようなことが起こるのでしょう?上記の製品は全て同じ系統に属する
  ものです(そしておそらく元になったコードも同じだと私は思っています)。
  これらは全て Samba サーバに対して単一の SMB/TCP 接続をし、すべてのユー
  ザからのリクエストをこの接続にパイプするからなのです。運の悪いことです
  が、致命的というわけでもありません。

  もし Samba サーバを share レベルセキュリティ(デフォルト)で動作させて
  いる場合は、上記のように問題が生じます。share レベルの SMB セキュリ
  ティモデルは一つの SMB コネクションを通して複数のユーザ ID を送ること
  を想定していません。share/user/server レベルのセキュリティに関するより
  詳細な情報は security_level.txt
   を見て下さ
  い。

  もしサーバを user あるいは server セキュリティレベルで動作させている場
  合にはチャンスがあります。しかし最近の版(1.9.15p6 以上)を使っている
  場合に限ります。古い版の Samba にはバグがあるため、この場合でも問題は
  解決しません。

  もしお使いの OS がトラップドア uid システムである場合には、やはり正し
  く動作しません。Samba は接続中に uid を変更できなければなりませんが、
  OS がトラップドア uid システムだとこれができないのです。Samba が吐くロ
  グを見ればこのためかどうかわかります。

  またこのような製品を使う場合には、特殊な共有である"homes" は使うべきで
  はない、ということも覚えておいて下さい。すべてのユーザが同じホームディ
  レクトリに集められてしまうからです。代わりに \\server\username を使っ
  て下さい。

  3.5.  NT でのプリンタの問題

  以下の Stefan Hergeth hergeth@f7axp1.informatik.fh-muenchen.de から寄
  せられた情報が役に立つでしょう:

  ネットワークプリンタ(イーサネットカード付)が Unix のファイルサーバ
  (SAMBA-Server)を通して NT のクライアントに接続されているとします。設
  定は Matthew Harrell harrell@leech.nrl.navy.mil(WinNT.txt を見て下さ
  い)が述べているのと同様のものです。

  1. ユーザが NT セッション中でこのプリンタを「通常使うプリンタ」に選択
     しており、このプリンタがネットワークに接続されていない(電源が落ち
     ているとか)と、このユーザは SAMBA ファイルシステムへの接続に問題を
     抱えることになります。非常に遅くなるのです。

  2. プリンタがネットワークに接続されていれば全く問題なく動作します。

  3. smbd をデバッグレベル 3 で起動すると、NT のスプーリングシステムが何
     度もプリンタに接続しようとしているのがわかるでしょう。プリンタが
     ネットワークに接続されていない場合このリクエストは失敗し、NT スプー
     ラは何度もプリンタサービスに接続しようとして多くの時間を無駄にする
     ことになります。このためネットワーク接続が遅くなるのだと思います。

  4. NT のプリントマネージャのメニューでプリンタのプロパティを別の設定に
     すれば、この動作を変えることはできるでしょう。しかし私はまだ試して
     ません。

  3.6.  ファイルのタイムスタンプが一時間、あるいは数時間ずれます。なぜ?

  以下は Paul Eggert eggert@twinsun.com から寄せられたものです。

  きっとタイムゾーンの設定に問題があるのだと思います(訳注:日本では 9
  時間ずれることになりますね)。

  Samba の内部では、時間は伝統的な Unix フォーマットで管理されています。
  すなわち 1970-01-01 00:00:00 標準時(GMT)からの経過秒数です(うるう秒
  は考慮に入っていません)。

  サーバ側では、Samba は Unix の TZ 環境変数を利用して内部時間をローカル
  時間に変換しています。したがってサーバ側で問題を解決するには二つ方法が
  あります。

  1. Unix のシステム時計は標準時にあっている必要があります。チェックする
     にはシェルのコマンド"sh -c 'TZ=UTC0 date'" を実行して下さい。

  2. サーバの TZ 環境変数を Samba を起動する前に設定する必要があります。
     詳細はサーバの OS によって異なりますが、通常は /etc/TIMEZONE とか
     /etc/default/init などの名前のファイルを編集して、`zic -l' というコ
     マンドを実行することになります。

     a. 可能なら、地名を使ったタイムゾーン設定(例
        TZ='America/Los_Angeles'、TZ=':US/Pacific' など)を用いましょ
        う。これらはほとんどの Unix OS でサポートされているはずですし、
        これまでのタイムスタンプより設定が簡単でしかも正確です。もしお使
        いの OS のテーブルが古いものでしたら、パブリックドメインのタイム
        ゾーンテーブルを  より入手してアッ
        プデートしましょう。

     b. もしお使いのシステムが地名を使ったタイムゾーン設定をサポートして
        いない場合は、POSIX 形式の TZ 設定を使わざるをえません。この場合
        は、例えば US Pacific time に対しては
        TZ='PST8PDT,M4.1.0/2,M10.5.0/2' となります。POSIX の TZ 文字列は
        以下のような形式を取ります(省略可能なものは括弧でくくってありま
        す)。

                StdOffset[Dst[Offset],Date/Time,Date/Time]

     それぞれの意味は以下の通り:

     o  `Std' は標準形式の時間設定です(例 `PST')。

     o  `Offset' は UTC からの遅れ時間を表す数値です(例 `8')。UTC より
        進んでいる場合には、数値の前に `-' を付けます。また 30 分単位の
        オフセットがある場合には数値の後に `:30' を付けます。これ以降の
        書式は、サマータイム(daylight-saving time)がないタイムゾーンの
        場合には省略します。

     o  `Dst' はサマータイムを設定します(例 `PDT')。

        次の `Offset' はオプションで、サマータイムの UTC からの遅れ時間
        を示す数値です。デフォルトは通常の時間の 1 時間前になります。

     o  `Date/Time,Data/Time' はサマータイムの始まりと終わりを指定しま
        す。日付のフォーマットは `Mm.n.d' となっており、m 月の第 n 週 d
        曜日(0 が日曜)を意味します。第 5 週を指定すると最後の d 曜日に
        なります。時刻のフォーマットは hh:mm[:ss] で、24 時間単位で指定
        します。

        他の POSIX 文字列形式も許されていますが、おそらく知る必要はない
        でしょう。

     クライアント側でも、時計とタイムゾーン設定を正しく設定しておく必要
     があります(この点に関しては私が助言できることはあまりありませ
     ん)。伝統的に Samba はタイムゾーンの取り扱いに関していろいろな問題
     を抱えてきました。これは Microsoft network プロトコルでのタイムゾー
     ンの扱いがちょっと変わっているためです。よくある症状は、ファイルの
     タイムスタンプが一時間遅れるというものです。この問題を回避するに
     は、一度 Samba サーバへの接続を切って、再接続してみて下さい。あるい
     は Samba サーバを 1.9.16alpha10 以降にアップグレードして下さい。

  3.7.  プリンタドライバの名前を正しく設定するには?

  質問:

  NT 上で"Printer Manager" と"Connect to Printer" をオープンし、プリンタ
  のボックスに"\\ptdi270\ps" と入力したところ、以下のようなエラーメッセ
  ージが出てしまいました:

             You do not have sufficient access to your machine
             to connect to the selected printer, since a driver
             needs to be installed locally.

  回答:

  最近のバージョンの Samba では、smb.conf で"printer driver" という指定
  ができるようになっています。これは用いるべきドライバをクライアントに伝
  えるもので、例えば以下のように設定します。

             printer driver = HP LaserJet 4L

  これによって NT は使うべきドライバを正しく知ることができます。この文字
  列は完全に正しいものでなければなりません。

  この「完全に正しい文字列」を調べるには、クライアントでインストールする
  プリンタドライバ選択するダイアログボックスを開きます。この中のリスト
  ボックスに、すべてのプリンタに対する「正しい文字列」があるはずです。

  ドライバを NULL に指定してみることもできます。以下のようにします:

             printer driver = NULL

  これは古いバージョンの Samba が行ってきたのと実質的に同じ事になりま
  す。ですから、もしうまく行くようでしたらこれにしておけばよいでしょう。
  うまく行った場合は、samba-bugs@samba.org 経由で我々に知らせて下
  さい。この設定をデフォルトにしたいと思います。現在のデフォルトは空文字
  列(長さ 0 の文字列)になっています。

  3.8.  NT 4.0 SP3 を当てたら Samba の共有にアクセスできなくなりました。
        なぜ?

  SP3 から、Microsoft は「パスワード転送を平文のテキストで行う」をデフォ
  ルトにすることを止めました。NT 4.0 SP3 から Samba の共有にアクセスする
  には、以下の二つのうちの一つを行う必要があります。

  1. Samba の設定オプションを'security = user' にし、ENCRYPTION.txt
      に詳述してあ
     るすべての作業を行う。

  2. Microsoft の指示に従って、NT マシンがプレインテキストのパスワードを
     受け付けるように設定する。Knowledge Base Article Q166730
      を見て下さい。

  4.  特定のクライアントアプリケーションに関する問題

  4.1.  MS Office の setup が「'\MSOFFICE\SETUP.INI' のプロパティを変更
  できません」と言ってきます。

  admin ユーザのパーミッションを持つ Samba のドライブ(すなわち admin
  users = username)に MS Office をインストールすると、setup プログラム
  はインストールを完了できません。

  この問題を回避するには、admin ユーザのパーミッションを削除してからイン
  ストールをして下さい。この問題の原因は、MS オフィスの setup があるファ
  イルをチェックするとき、本来リードオンリーでなければならないものが書き
  込み可能になってしまっているからです。

  admin ユーザは常にファイルを書き込みオープンできます(root のよう
  に)。要するに admin 以外のユーザでインストールを行い、その後"chown
  -R" で所有者を変えれば良いだけです。

  5.  その他

  5.1.  Samba に 2000 年問題はありますか?

  Samba が実装している CIFS プロトコルでは、数種類の時刻フォーマットを扱
  うことができますが、すべて 2000 年以降でも問題なく使えます。